アイデンティティと自己概念の違い

アイデンティティと自己概念の違い

アイデンティティと自己概念の違い

- 概要 -

アイデンティティとは、どのような環境や時間軸においても、自分は自分という同一の存在で他人とは違う、自分たらしめるものを認知しているという事。自己概念とは、自分をどのような人間だと思っているかという本人の考えであり、アイデンティティの様に本人の所属や識別をするものではない。

- 詳しい解説 -

アイデンティティは、何歳の時でも、どの場所にいても、どの様な姿になったとしても、それらは全て一貫して自分という同じ存在であると認識、自覚が出来ている事。例え職場が変わっても、住む場所が変わっても、同じ価値観の元に行動出来る信条。思想や信念、存在意義を元に人間は行動する事から、アイデンティティは個々人の行動基準ともいえる。その人の目指す未来や理想も含まれ、実現していないものや、本人が意識していない潜在的なものも含まれる。アイデンティティがしっかりと確立していないと、自分が何をすべきか、何がしたいのか、自分の居場所はどこなのかが分からなくなる。(アイデンティティの喪失)

一方自己概念は、自分が認識できている範囲内で自分を表す事であり、他人から見たら「優しい人」という認識であっても、自分では「優柔不断な人」と考えていれば、本人は自分を優柔不断な人間と認識する事になる。アイデンティティとは違い、自分が認識していない事は含まれず、現実の姿とは違う概念を持っている場合もある。周囲の人間と比較し、自分の特徴を認識する為、周囲の人間関係に影響を受けやすい。