勤王と尊王の違い

勤王と尊王の違い

勤王と尊王の違い

- 概要 -

勤王とは、天皇を敬い、積極的に天皇の為の行動を起こすことで、尊王とは天皇を尊ぶという気持ちや考え方のことを言う。

- 詳しい解説 -

勤王とは、天皇を心の中で敬うだけではなく、天皇の為になると思われることを積極的に行っていくことを言う。極端に言えば、天皇の為なら死んでも良いとする思想、行動のことである。尊王の様に思想だけでなく実際に色々と行動に移すので、過激なものも多かった。特に、江戸末期に朝廷の為として徳川幕府討伐をはかり、天皇親政を実現しようとした政治運動が代表的である。

一方尊王とは、勤王同様天皇を尊ぶことであるが、勤王よりも政治的な意味合いが強く、特別「天皇の為に行動を!」というものではなく、単純に敬う心のことである。これがのちに様々な圧力をかけてくる諸外国を排除しようとする攘夷思想と結びつき、尊王攘夷論となる。元は武力による覇者(幕府)に対し、徳をもって支配する王(天皇)を尊ぶべきというもの。