雪渓と氷河の違い

雪渓と氷河の違い

雪渓と氷河の違い

- 概要 -

雪渓とは、夏になってもまだ高山の山頂付近や谷等に雪が解けずに残ったものの事。氷河とは、降雪量が融雪量を上回る地域で、残雪が圧縮されて氷になり、徐々に重みで標高の低い方へと流れていくものの事。

- 詳しい解説 -

雪渓(せっけい)とは、夏になってもまだ高山の山頂付近や谷、稜線等に雪が解けずに残ったものの事である。日本で有名なのは富士山の雪渓で、山肌と雪の白さ、空の青さのコントラストが美しく情緒を感じさせる。雪渓の下の方は少しずつ溶けて水になっていたとしても、氷河とは違って氷が流れていく事は無い。日本でも長野県等では比較的よく観察することが出来る。

氷河とは、降雪量が融雪量を上回る地域で、これまでの残雪が圧縮されて氷になり、さらに新しく積み重なった雪(前年までの残雪とあわせ何十メートルにもなる)の重みで地面に接する氷が変形して行き、徐々に自らの重みで標高の低い方へと流れていくものの事。この流れていく様が河の様である事から氷河と呼ばれる。河といっても、氷河の流れは非常にゆっくりとしている。凍った川や、氷が張りつめている川を氷河と呼ぶ事もある。日本では氷河は非常に珍しい。